ちょっとした仕掛けがちょっとした意識や行動の変化を生み、それが大きな社会的インパクトをもたらすことがある。仕掛学は、そのような社会現象、具体的には人の意識や行動を変える仕掛けの理論と効果を体系的に明らかにすることを目指す研究テーマである。
仕掛けは、仕掛けの外形や構造、仕掛けが対象者を誘引する要因、仕掛けを解釈する基となる文化的資本など、さまざまな構成要素からなる。したがって、仕掛けの各要素について各論的にアプローチしていては仕掛けの本質は明らかにならず、学際的に議論する必要がある。
また、従来の人工知能がアルゴリズムの定式化やソフトウェアのライブラリ化といった形で知見を再利用可能にしたことで社会に広まったのと同じように、仕掛学においても仕掛けの設計理論を構築し、それを実用可能なツールとして実装・提供することが社会に役立てる上で重要になる。
本研究会では、仕掛けの理論、モデル、実装、実験、事例、ツールなどに関する研究発表を募集し、参加者全員で議論を深め、知見を蓄積する場にしたい。
仕掛学をメインテーマとする研究会はどの学会にも存在せず、他学会に先駆けて仕掛学をテーマとする研究会を設立する意義は大きいと考える。
仕掛学に関連する話題全般を対象とする。